ルーティングは奥が深いため、近づきにくいと感じさせる場合もあるので、初心者にルーティングとは何かを簡単に説明しましょう。インターネットの構造も合わせて、ルーティングの基本中の基本から解説していきますので、誰でも基礎から少しずつ学ぶことができます。
1 ルーティングを知る前に:インターネットの構造
正式的にルーティングの紹介を始める前に、インターネットの構造についても見てみましょう。インターネットを簡単に言えば、ネットワークの集合体です。
企業内部ネットワーク、通信会社のネットワーク、学術機関のネットワークなどのさまざまなネットワークの絡み合いがインターネットの構造です。企業や家庭、大学は、ISP(Internet Service Provider)を通じて他のISPと接続され、世界中のISPが相互に接続されて「インターネット」と呼ばれるネットワークが形成されています。
2 ルーティングとは
では、初心者にルーティングとは何かを説明しましょう。ルーティングは「経路制御」とも言われ、いわゆるネットワーク内の経路選択のプロセスです。コンピュータネットワークは経路で連結され、相互接続されたネットワーク内の通信はさまざまな経路を介して行われます。なのでルーティングを、定義済みのルールを使用して最適な経路を選択するプロセスと理解できます。
3 ルーティングテーブルとは
初心者がルーティングに合わせて知るべき概念として、ルーティングテーブルがあります。ルーティングテーブルとは、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク上で転送するデータパケットの送信先を決定するために使用される一連の規則であり、多くの場合は表の形式で表示されます。ルーターやスイッチを含むすべてのIP対応デバイスは、ルーティングテーブルを使用します。ルーティングテーブルにルーティングを設定するには、スタティックルーティングとダイナミックルーティングの2 つの方法があります。
3.1 スタティックルーティング
スタティックルーティングとは、ルーティングテーブルに手動でコーディングするルートルーティング設定方法です。たとえば、ネットワーク間のルーティング要件が非常に単純な場合、管理者がルーティングテーブルに直接コーディングして管理できます。
ただし、ネットワークが拡大すると、スタティックルーティングには制限があり、ルートの数によっては管理が難しくなる可能性があります。このような制限を回避するために、ダイナミックルーティングが利用されます。
3.2 ダイナミックルーティング
ダイナミックルーティングはスタティックルーティングより複雑で、ネットワーク経由でデータパケットを送信するためにより多くのルートを作成できて、より多くの帯域幅を消費します。ダイナミックルーティングは、ルートとトラフィック情報を自動的に交換して、常に障害を回避するので安定した接続を維持できるというメリットもあります。
4 まとめ
ルーティングとルーティングテーブルについて初心者でも分かるよう簡単に説明しました。ルーティングは目に見えないため、頭の中で明確なイメージを持つことが重要です。そして、ルーティングテーブルを、「ネットワークで道案内をするときに使う案内図」と理解していただければ良いです。