VDSL配線方式を徹底紹介―接続方式や必要な機器などを説明

時間:2024-05-07

VDSLは電話回線を用いたネットワーク回線だと知っていますが、接続方式や必要な機器などVDSLの具体的な特徴が知らない方は多くいると思います。ネットワーク回線を検討中でVDSLについてもっと知りたい、またはネットワーク回線の基礎知識をもっと学びたい方のために、この記事でVDSLの接続方式や必要な機器などを徹底的に説明していきます。


1 VDSLの特徴と接続方法
1.1 VDSLの特徴

VDSL方式は、主にアパートやマンションなどの集合住宅で採用されている接続方式で、電話回線に加えて光回線も一部接続されています。建物の共用エリアまでは光ファイバーが敷設され、共用エリアと各部屋は電話回線で結ばれているのが特徴です。途中で電話回線が使用されるため、通信速度が全部屋光回線を使用する場合より遅くなります。


設備によって異なりますが、VDSLの最大通信速度は上り50Mbps~100Mbps、下り100Mbpsに達することができます。普通のインターネット検索程度の利用には支障はありません。


VDSL方式を採用すると、既存の電話回線を使用するため、基本的に工事をする必要がありません。大規模が工事が不要なので、管理者の時間とコストを節約する同時に、住戸にも過大な負担をかけません。


1.2 VDSLの接続方法

まず、電柱から建物の共用エリアに光回線を引き込まれます。外部から導入された光回線はPTと呼ばれる設置盤に接続され、そこから建物内の「集合型回線終端装置」まで光回線で接続されます。


共用エリアから各戸までは、既存の電話回線を利用して接続し、各戸に電話回線用モジュラージャックを通じてVDSL宅内装置を設置します。最後に、VDSL宅内装置とパソコンをLANケーブルで接続すると、インターネットに接続することができます。


2 VDSL配線方式で必要となる機器

ここまでに、VDSLの接続方式について解説してきました。VDSL方式で必要とする機器をより分かりやすく分かってもらうために、簡潔にまとめましょう。


集合型回線終端装置:PTと呼ばれる設置盤が経由で、外部の光回線と接続する機器
既存の電話用ケーブル:集合型回線終端装置から各戸まで接続する際に必要
電話用モジュラージャック:既存の電話回線とVDSL宅内装置をつなぐ

VDSL宅内装置:LANケーブルでパソコンを接続する


3 VDSLとほかの配線方式の違い

VDSLは、数多くの配線方式の中の一つで、ほかの配線方式とは一体どんなところで異なりますか?ADSL方式、LAN方式、光配線方式に分けて説明しましょう。


ADSL方式とVDSL方式はどちらも電話回線を利用した配線方式ですが、VDSLは一部配線に光ファイバーを使用するのに対して、ADSLの配線はすべて電話回線を使用します。そのため、ADSLの最大通信速度は下り約50Mbps、上り約5Mbpsで、VDSLより低下しています。ADSL方式もVDSLと同じく既存の電話回線を利用するため、工事の必要はありません。


光配線は、一部の戸建てや集合住宅でよく使われている配線方式です。通信基地局から自宅までの接続はすべて光ファイバーケーブルを使用するため、ノイズからの影響を受けにくくて通信速度が低下しないのが特徴です。光配線方式における通信速度が非常に速く、最大1Gbpsの高速通信を実現できます。光配線方式のデメリットは、工事が必要なため、一定のコストと時間がかかります。また、建物の状態により、光配線工事を行えない場合もあります。


LAN方式は光ファイバーとLANケーブルを使った接続方式で、一部のマンションでしか採用され、VDSL方式や光配線方式ほど広く採用されていません。LAN方式では、端末装置(モデムやONU)が不要なことが特徴で、LANケーブルを室内の壁コンセントに直接接続することでインターネットに接続できます。LAN方式の最大通信速度は、光配線と同じく1Gbpsまで達成できます。


4 VDSLの回線速度が低下する理由

光配線方式とLAN方式に比べて、VDSL方式は明らかに回線速度の速さに劣っています。それは、以下のようにいくつかの理由が考えられます。


・VDSL方式では、共用エリアから各戸まで電話回線を使用するため、光回線のみを使用する配線方式より速度が低下します。

・電話回線通信はノイズ対策が施された光通信に比べて周囲の電磁波の影響を受けやすいため、家電製品を使用する際に回線速度が遅くなります。

・集合住宅内のインターネット利用者が1本の光回線を共有するため、休日や夜など利用者が多い場合には回線が混雑し、通信が遅くなる場合があります。


5 VDSLの回線速度が遅い時の解決策

VDSL方式は既存の電話回線を利用することで大規模な工事が不要というメリットがありますが、回線速度が光配線方式やLAN方式より低下しているデメリットもあります。VDSL方式を導入すると、住戸の全てのインターネット利用を完全に満足できません。では、VDSL方式設置の容易さと高速通信を兼ねた配線方式は存在するのでしょうか?ここでは、それを実現できる解決策を紹介します。


Ruijie Networks Japanによる「G.hn 既設電話配線を利用した高速ソリューション」という配線方式を利用すると、VDSL方式と同様で既存の電話回線を利用し、工事を施す必要はありません。集合住宅やホテルで電話線スイッチング主装置を一台、各部屋に電話線スイッチング子装置を配置するだけで、即時にインターネットへ接続することが可能です。


VDSLの最大通信速度(上り50Mbps~100Mbps、下り100Mbps)に対し、G.hn 既設電話配線を利用した高速ソリューション導入後の最大通信速度は1.7Gbpsまで達成できます。さらに、将来的には、周波数帯域が500MHzまで拡張され、最大通信速度は4~8Gbpsに達する見込みです。G.hn 既設電話配線を利用した高速ソリューションでは、Ruijie独自のクラウドサービス「JaCS」を通じてネットワークを管理するため、遠隔でのネットワーク状況の確認やトラブルシューティングが可能です。より簡単でコストを軽減できるネットワーク管理システムを求めている方には、Ruijie によるG.hn 既設電話配線を利用した高速ソリューションを強くおすすめします。


G.hn 既設電話配線を利用した高速ソリューションについて詳しく知りたい方は、ぜひ特設サイトをご覧いただけますと幸いです。

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