ADSLのサービス終了や今後の対応を解説

時間:2024-05-09

ADSLとは「Asymmetric Digital Subscriber Line(アシンメトリック・デジタル・サブスクライバ・ライン)」の頭文字を取った通信用語です。電話回線を利用してインターネットに接続するこの方法は、光回線に比べて設置費用が安いため普及しました。本記事では、ADSLとは、ADSLのサービスはいつ終了するのか 、ADSLがサービス終了する理由、ADSL終了後の対応方法を紹介したいです。


1 ADSLとは?

ADSLとは、Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)の頭文字を取った言葉です。一般の電話回線を利用して高速データ通信を行う技術で、「下り(受信・ダウンロード)」と「上り(送信・アップロード)」の通信速度が異なることを指します。


ADSLは、これまで使用されていなかったアナログ電話回線の高周波帯域を利用して、通話とインターネット接続の同時接続を可能にします。1999年にサービスが開始されると、従来の回線に比べ通信速度が速いことから急速に普及しました。

現在、インターネット接続は光回線が主流ですが、それ以前はデジタル回線を利用したADSLやISDNがインターネットの普及に大きく貢献しました。


2 ADSLのサービスはいつ終了するのか

ADSLは家庭をインターネットに接続するために長年使われてきましたが、2024年3月末にサービスが終了し、利用できなくなります。


ただし、フレッツ光が新たに開通したエリアでは、ADSLサービスが2025年1月下旬まで継続されるため、当初の予定よりも長く利用できることになる。


ADSL回線サービスはNTT東西とソフトバンクが提供しています。しかし、各社はADSLサービスの終了を発表した。NTT東日本(フレッツADSL):2025年1月31日に完全終了。NTT西日本(フレッツADSL):2026年1月31日に完全終了。ソフトバンク(Yahoo!BB):2024年3月末に終了。


3 ADSLがサービス終了する理由

ADSLがサービスを終了する主な理由は次の3つです。


3.1 利用者数が減少する

ADSLは2000年代初頭に加入者数が大幅に増加しましたが、高速光ファイバー回線が徐々に市場シェアを獲得するにつれて減少が続きました。ADSLの利用者数は2005年の約1450万回線でピークだったが、2021年には約75万回線とピークの約20分の1にまで減少した。


3.2 設備のメンテナンスが大変

ADSLを利用するにはアナログ回線やモデムなどの機器が必要です。ADSLを利用するには、ユーザー宅には「ADSLモデム」が設置され、回線事業者は「DSLAM」と呼ばれる装置を使用します。光ファイバー回線がインターネット回線の主流になると、これらのADSLモデムやDSLAMの生産はほぼ終了します。一部の DSLAM は保守が終了しており、在庫部品を使用して修理は可能ですが、将来的には修理できないことが予想されます。


ADSLサービス終了の理由の一つは、設備の老朽化や関連設備の廃止により、設備の保守が困難になったことであると言えます。

3.3 電話回線のデジタル化


NTTは、光ファイバー回線がADSLに取って代わるのに伴い、2025年までに電話回線をデジタル化すると発表した。

ADSLはアナログ回線を使ったインターネット接続サービスなので、電話回線がデジタル化されると必然的にサービスを停止せざるを得なくなりました。


4 ADSL終了後はどうする?
ADSLサービスが終了すると、当然ADSLを使ってインターネットに接続することはできなくなります。

ADSLからの乗り換え先としては、光回線が薦められているが、ただし、ADSLと光回線の設備は異なるため、光回線が利用できる機器への取り替えや工事が必要になります。ここで、Ruijie NetworksによるG.hn既設電話配線を利用した高速ソリューションをご紹介します。


G.hnソリューションは既存の電話回線をそのまま利用し、電話線スイッチング主装置RG-HS2310-16GH2GT1XSと電話線スイッチング子機RG-HA3515-DGで構成されます。G.hn (Gigabit Home Network) 技術を使用して、電話回線を介して主装置と子機間でデータが交換されます。
(RG-HS2310-16GH2GT1XS /G.hnソリューション電話線スイッチング主装置)
(RG-HA3515-DG | G.hnソリューション電話線スイッチング子機)

G.hnプロトコル技術を採用し、既存の電話回線配線を利用して、従来のADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line)/VDSL (Very-high-bit-rate Digital Subscriber loop)よりも高い伝送速度、理論上最大2Gbps PHY (Physical)レート/1.7 Gbpsのネットワーク・スループットレートを提供します。ネットワークの高速化、構築コストの削減、信頼性の高いインターネットサービスの提供に貢献します。


まとめ
ADSLの加入者数は、光回線への切り替えやスマートフォンの普及、固定回線の需要減少などにより減少傾向にあります。また、ADSL事業は20年以上実施されてきたことから、設備の老朽化や関連機器の生産終了等により、今後の事業継続が困難となっております。本記事では、ADSLとは、ADSLのサービスはいつ終了するのか 、ADSLがサービス終了する理由、ADSL終了後の対応方法を紹介しました。ぜひご参考してください。

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