ネットワークの世界で大事なQoSとは

時間:2022-12-20

QoSとは「Quality of Service」の略で、ネットワークの世界では「通信品質を保証する技術」を指します。QoSに対しては特に、重要な通信を特別扱いすることで遅延を生じさせない仕組みというイメージを世間が持っています。近年、ネットワークにおけるトラフィック量は増加する一方で、快適に通信を行えるネットワーク環境を実現する手段の1つとしてQoSが用いられています。

 

1 QoSとは

 

QoSとは、ネットワーク上のトラフィックを制御し、全体的なパフォーマンスと優先度の高い操作を実行するネットワークの能力を保証する技術です。

 

QoSは通常、リソース集約型システムにおいてトラフィックを伝送する際によく適用されます。インターネットプロトコルテレビジョン (IPTV)、オンラインゲーム、ストリーミングメディア、ビデオ会議、ビデオオンデマンド (VOD)、ボイスオーバー IP (VoIP) などが利用される場合にQoSが特に重要です。

 

QoSは、ネットワークリソースを調整して、パケット損失、ネットワークジッター、および遅延を最小限に抑えることができます。ビジネスアプリケーションやワイドエリアネットワーク (WAN)などの機能を強化するためにQoSが必要です。

 

2 QoSのしくみ

 

ネットワークの世界では、送信するデータパケットが時には非常に大量に流入する可能性があっても、ネットワークは常に限られた量の情報しか送信できないという問題があります。QoS技術を利用することでネットワーク管理者は、パケット転送が処理される順序と、特定のデータタイプに割り当てる帯域幅を決定することもできます。これを効率的に行うには、各サービスタイプを識別できる必要があります。

 

QoSはまず、パケットをマークして、サービスタイプを識別します。そして、ルーターを構成して、優先度に基づいてアプリケーションごとに個別の仮想キューを作成というしくみを持っています。その結果、帯域幅は、優先アクセスが割り当てられた重要なアプリケーションまたはWebサイト用に予約されます。

 

3 QoSの種類

 

QoS はいくつかの異なる方法が実装されており、その中で代表的なのは「優先制御(DiffServ)」と「帯域制御(IntServ)」です。QoS対応のルーターやスイッチなどのデバイスで設定されることができます。

 

3.1  優先制御

 

優先制御(DiffServ; Differentiated Services)とは、通信の種類に応じて優先度を決め、優先度の高いパケットを先に送出する方法です。優先度制御では、まずIPアドレス、プロトコル、ポート番号、またはパケットの IP ヘッダーに含まれるToS(IP Precedence)やDSCPなどの値に従ってパケットを分類します。次に、プライオリティマーキングの ToS (IP Precedence)とDSCP値を参照し、プライオリティキューに格納します。優先度の低いパケットのバッファリング量に関係なく、常に優先度の高いパケットが優先されます。

 

3.2  帯域制御

 

帯域制御 (IntServ; Integrated Services) は、ネットワーク上の特定の通信の帯域を保証するための方法です。たとえば、帯域制御を使用することで、映像と音声を途切れることなく受信できます。ただし、帯域制御は一定の帯域を保証しますが、特定の通信を優先することはありません。また、優先制御に比べて、帯域制御は設備への負荷が大きくて、遅延が発生しやすいと言えます。

 

4 QoS対応ネットワークスイッチのおすすめ

 

ネットワークの世界で必要不可欠なQoS技術についての紹介は以上になりました。 Ruijieが開発したデータセンタースイッチとエンタプライズスイッチも、大事なQoS技術が実装されています。Ruijie のスイッチに対応のQoSは、 802.1p、DSCP、TOS、および IP Precedence 値に基づく EXP 優先度マッピングし、 ACL トラフィック分類や優先マーキングと再マーキングができます。また、SP、WRR、DRR、SP+WRR、SP+DRR など複数のキュースケジューリングメカニズムが適用されています。ぜひ、ご利用になるシーンに合わせたスイッチを製品一覧ページでご覧ください。

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