ルーティングテーブルの見方は、ネットワーク管理者にとってとても大事です。ルーティングテーブル、その周辺のネットワークのトポロジに関する情報が含まれるので、管理者はルートを構成するときにルーターの有効性を確認できます。ルーティングテーブルを表示すると、宛先のIPアドレス、サブネットマスク、ネクストホップあどれすなどが分かります。
1 ルーティングテーブルとは
ルーティングテーブルは、ルーティング処理時に参照されるルータに記録された経路情報です。例えば、あるネットワーク上の端末 A から別のネットワーク上の端末 B にデータを転送するとします。この場合の中継ルータは、端末 B が属するネットワークに到達するための経路、つまりルーティングテーブルからの経路を参照します。ルーティングには、スタティックルーティングとダイナミックルーティングの2つの追加方法があります。
スタティックルーティングとは、ネットワーク管理者があらかじめ接続するネットワークのアドレスを設定しておくルーティング方法です。一方、ダイナミックルーティングとは、ルーティングプロトコルを使って複数のルータの間で経路情報をやり取りし、ルーティングテーブル自動的に設定する方法です。ダイナミックルーティングは、ルートとトラフィック情報を自動的に交換するため、常に障害を回避することで接続を維持します。
2 ルーティングテーブルの見方
以上で、ルーティングテーブルの基本を解説しました。次に、ルーティングの各情報を確認するための、ルーティングテーブルの見方を紹介します。
2.1 ルーティングテーブルを表示する
ルーティングテーブルを表示するには次のステップに従ってください:
① コマンドプロンプトを開きます。
② 「route print」を入力します。
③ Enterキーを押します。
④ アドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、インターフェイス、およびメトリックなどの情報を確認します。
⑤ コマンドプロンプトを閉じてルーティングテーブルの確認を完了します。
2.2 確認できるルート情報
ルーティングテーブルを表示するとたくさんの情報が出てきますが、その中で重要な情報は以下の五個があります:
① ルート登録方法を示すコード
ルートがルーティングテーブルに登録された方法を示すコードです。スタティックルーティングの場合は「S」と表示されます。ダイナミックルーティングの場合、コードはルーティングプロトコルによって異なります。
② 宛先経路とそのサブネットマスク
サブネットマスクは最長一致時に参照される、ネットワークアドレスの区切りを示す情報を指します。
③ メトリック
ダイナミックルーティングの宛先経路には複数のルートが混在しており、ここにあるメトリック値は最適なルートを選択する際に使われる値のことです。
④ ネクストホップアドレス
パケットを宛先ネットワークに転送する際、次に転送する隣接ルーターのIPアドレスのことです。
⑤ 出力インターフェース
出力インターフェイスとは、受信パケットを宛先ネットワークに転送するときに使う規格です。
⑥ アドミニストレーティブディスタンス
ルーティングテーブルに同じプレフィックス長の宛先経路が複数ある場合は、このアドミニストレーティブディスタンス(AD)値が参照されます。AD値が小さいほうの宛先ルートがルーティングテーブルに追加されます。
3 まとめ
ルーティングテーブルを簡単に説明すると、ルーティング情報を示す経路表です。スタティックルーティングかダイナミックルーティングかによって、ルーティングテーブルの見方も異なります。そして、ルーティングテーブルでは、ルーティングに関する大切な情報がたくさん確認できます。