Wi-Fi 6とWi-Fi 6Eの違いについて説明してあげよう

時間:2023-12-20

Wi-Fi 6は2019年に提供がスタートした最新のWi-Fi規格のことで、Wi-Fi 6EはWi-Fi 6を拡張したもので、Wi-Fi 6の機能面をより改善した通信規格と言えます。本文はまずWi-Fi 6Eとは何かについて説明し、そしてWi-Fi 6とWi-Fi 6Eの違い、つまりWi-Fi 6Eの進化点を挙げます。最後にWi-Fi 6Eを利用するメリットを解説します。


1 Wi-Fi 6Eとは
Wi-Fiとはスマホンやパソコンなどの電子製品をインターネットへつなぐための技術です。Wi-Fi 6は2019年から提供した最新のWi-Fi規格のことで、本来の規格名は「IEEE 802.11ax」と言います。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6の上で拡張したもので、そのEは、英語のExtend(拡張)を意味します。この拡張によって、高パフォーマンス接続による新たなユースケースが生まれました。Wi-Fi 6EはWi-Fi 6の機能面をより改善した、そしてより安定した高速通信を提供してくれました。


2 Wi-Fi 6Eの進化点

Wi-Fi 6とWi-Fi 6Eの違いといえば、対応周波数の増加が大きな違いです。これから両者の周波数と通信速度を比較しながら説明します。


2.1 周波数の比較
Wi-Fi 6と比べて、Wi-Fi 6Eでは対応できる周波数がさらに広がっています。具体的にはWi-Fi 6 は、2.4GHz・5GHzの2つの周波数に対応していましたが、Wi-Fi 6E は2.4GHz・5GHz・6GHzの3つの周波数に対応しています。

2.4GHz帯、5GHz帯はWi-Fi 6を含めた既存のWi-Fi規格で、周波数帯域幅がそれぞれ狭く、チャンネルの重複によるパフォーマンスの低下が発生しやすいですが、6GHz帯は利用可能な周波数帯域幅がより広く、無線ネットワークの混雑が確実に改善されます。


2.2 通信速度の比較

Wi-Fi 6Eでは新たに6GHz帯を解放してチャネル数を増加し、7本のチャネルも使えるようになりました。6GHzの周波数帯に対応した結果、Wi-Fi 6Eは Wi-Fi 6と比較して、電波干渉が起きにくくなり、より安定した高速通信が可能になりました。


3 Wi-Fi 6Eのメリット

これから対応周波数が増加したWi-Fi 6Eを利用するメリットを教えましょう。


3.1 高速通信のチャンネル選択肢が増える

Wi-Fi 6とWi-Fi 6Eの違いから分かるように、Wi-Fi 6Eでは従来の2.4GHz帯、5GHz帯に加えて6GHz帯からの通信する際のチャンネルを選択できます。6GHz帯は航空や気象レーダーの電波とも干渉しないため、安定した通信が可能になります。これによって従来から通信速度の改善が期待できます。


3.2 無線ネットワークの混雑を回避できる

対応チャンネル数が多いために、チャンネル重複による無線ネットワークの混雑を回避できます。チャンネル数が多くなると、混雑を回避できて電波の干渉が起きにくくなり、複数の機器を利用していても、高速通信を安定して利用できるでしょう。


3.3 通信遅延が少ない

Wi-Fi 6Eでは使える周波数帯が従来より拡張されていることにより、大容量のデータ通信もよい通信状態で行うことが可能になり、高画質な動画や仮想現実映像などの大容量のデータ通信でも安心に使えます。


4 まとめ

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6の上で拡張した通信規格で、両者の具体的な違いについて、Wi-Fi 6EはWi-Fi 6 より対応できる周波数がさらに広がっていることです。6GHzの周波数帯に対応した結果、Wi-Fi 6Eは電波干渉が起きにくくなり、より安定した高速通信が可能になりました。


Wi-Fi 6Eを利用するメリットは高速通信のチャンネル選択肢が増えること、無線ネットワークの混雑を回避できること、そして通信遅延が少ないことです。一方でWi-Fi 6Eはコストがかかってしまうといったデメリットもあります。Wi-Fiの通信空間の拡大やオフィスの増改築などに臨機応変に対応可能なうえ、安定性の高い通信環境をオフィスの利用者に提供可能できるため、今後の導入を検討する価値はあります。


また、Wi-Fi 6Eには使用する時の注意すべきところも存在します。Wi-Fi 6Eで使える6GHz帯は、従来の5GHz帯に比べると、遮蔽物などで電波がわるくなりやすく、また、遠くまで電波が届きにくい可能性があります。この問題を解決するために、遮蔽物などを回避するよう無線アクセスポイントを設置することで対応が可能です。導入の際は以上の注意点を把握したうえで検討されることがいいと思います。

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