SRv6とは「Segment Routing over IPv6」の略で、MPLSに代わるセグメントルーティングプロトコルです。SRv6には、IPv6拡張ヘッダーを使用したルートアグリゲーションやネットワークプログラミングなどの広範な機能を追加できるなど多くの利点があるので、今後のさらなる発展と展開が期待されています。
1 SRv6とは
SRv6とは、IPv6拡張ヘッダーを使用したセグメントルーティングのことを指します。セグメントルーティングはコアネットワークへのゲートウェイであり、パケットヘッダーに添付された情報に基づいて通信をルーティングし、優先順位を付けることができるようシンプルに設計および運用されます。
SRv6は巨大なIPv6アドレススペース(128ビット)を活用することで、ネットワーク規模や機能の拡張性を高めるなどのメリットがあります。また、SRv6はシンプルさと高機能といった特性を備えることから、5Gが差し迫ったモバイルネットワークの新世代のコア技術の1つとして期待されています。
2 なぜSRv6が必要とされますか?
情報化のプロセスがグローバルで進んでおり、インターネットアプリケーションに関する開発も急速かつ積極的に行われてきました。そのため、ネットワーク規模の拡大とクラウド時代の到来に伴い、ネットワークサービスの種類がどんどん増えるにつれて、従来のネットワークは多くの課題に直面しています。
現存のIP/MPLSネットワークには、複雑なプロトコルや制限されているプログラミング空間などの課題が存在しています。SRv6技術を導入することで、ネットワークが簡素化され、より柔軟な拡張性により、将来のネットワークプログラミングのニーズを満たすことができます。SRv6技術は、ネットワークの効率と機能の向上や、今後のトラフィック増加に対応できるモバイルネットワークの実現に役立てます。
3 SRv6がネットワーク上でどう機能しますか?
従来のルーティングでは、各ルーターはパケットの宛先を調べて、どこに転送するかを決定します。一方、SRではルータ間をつなぐ「セグメント」と呼ばれるリンクが存在しています。ネットワークの入り口にあるルーターは、データパケットに宛先を示す「セグメントID」を付けるだけで、途中のルーターに何も設定しなくても自動的に経路が決定されます。
SRv6は、パケットに IPv6アドレス形式のヘッダーを提供します。ヘッダーには、メッセージの宛先を柔軟に示すロケータフィールドと、メッセージに適用可能な機能を示す機能フィールドがあります。この技術は「ネットワークプログラミング」とも呼ばれ、ネットワーク全体を1台のコンピュータとして扱うことができ、5Gネットワークに必要なネットワークスライシングなどを実現することができます。
4 RuijieのSRv6対応製品のおすすめ
以上は、ネットワークの効率と拡張性を向上できるSRv6技術を紹介しました。Ruijieのスイッチ製品ラインナップには、IPv4/IPv6デュアルスタックプロトコルに対応するRG-S6910-3Cというモデルのデータセンタースイッチがあります。SRv6技術の今後の展開に伴い、より柔軟なネットワーク構築を可能にします。SRv6対応可能だけではなく、RG-S6910-3C データセンタースイッチは16Gの大容量バッファと高性能ルーティング接続をサポートし、将来的に 400Gデータセンターネットワークに展開することも可能です。