集合住宅のネットワーク回線として、光ファイバーケーブルが広く使われています。光ファイバーケーブルは光回線という配線方式で利用されるケーブルと知られていますが、具体的にどんな特徴があるのか、また集合住宅などに導入する注意点などに疑問を持っている方もいるでしょう。この記事では、集合住宅に光ファイバーケーブルを導入する際の基本知識を詳しく解説します。
光ファイバーケーブルは通常ガラスまたはプラスチックで作られており、強度を高めるためにコーティング(主にシリコン)で覆われています。通信用の光ファイバーケーブルは、光信号を使って送受信するので、ノイズから影響を受けにくく、比較的に高い安定性を持ちます。また、光ファイバーケーブルを使ったインターネットは、ADSLやISDNなどのメタル回線に比べて通信速度がやすい特徴があります。ADSLは最大50Mbps、ISDNは最大64kbps~128kbpsの通信速度に達せるに対して、光回線では最大1Gbpsでデータの送受信を実現できます。
集合住宅に光ファイバーケーブルを導入する際には、最初に3つの注意点を確認する必要があります。
光回線はエリアによって利用できない場合もありますので、事前に集合住宅が位置している地域に光ファイバー回線が敷かれているかどうかを確認してください。フレッツ光とフレッツ光シリーズは全国で利用できますが、フレッツ光回線以外の専用回線は一部地域で利用不可となる場合があります。
集合住宅で各部屋に配線を分配する集合装置のポートが足りなかったり、光ファイバーが通る配管が破損したりなど、物件自体の原因で光ファイバーケーブルを導入できない場合があります。
集合住宅での光ファイバーの配線方法には、「光回線方式」、「VDSL方式」、「LAN配線方式」の3種類があります。この中で、「光回線方式」は各部屋まで光ファイバーケーブルを引き込むため、一番高速で高い安定性を持っています。
集合住宅で光回線を導入するかどうかを決める前に、重要な決め手であるメリットとデメリットも見てみましょう。
集合住宅に光ファイバーケーブルを導入後、快適に高速なインターネットを利用することができます。光回線を使った通信はノイズから影響を受けにくくて安定するため、高画質の動画の視聴やオンラインゲームを思い切って楽しめます。また、各部屋まで光ファイバーケーブルが引き込まれるので、混雑する時間帯においても通信速度はあまり落ちません。
集合住宅に光ファイバーケーブルを導入するデメリットのひとつは、価格が比較的高いことです。また、光回線を利用するには、光ファイバーケーブルを敷設する工事が必要です。そのため、工事費用がかかるに加えて、複数回の立会いによって住戸と管理者に一定の負担をかけます。さらに、光回線の申し込みから利用開始までは、大体1ヶ月はかかりますので、そのうちに住戸は臨時のネットワーク接続方式を利用する必要があります。
光ファイバーケーブルを使ったインターネットは高速で高い安定性を持つことで、集合住宅でよく利用されています。ただし、この記事でも紹介されたように、光回線という配線方式はすべてエリアで利用できるわけではなく、また物件の状況に応じて開通不可になるケースもあります。そこで、工事いらずでほとんどの集合住宅で導入できる高速ネットワークソリューションをおすすめしましょう。